『MOON and GOLDFISH』は、第34回東京国際映画祭「アジアの未来部門」正式出品『誰かの花』(奥田裕介 監督)や横浜の伝説のライブハウスのドキュメンタリー『FRIDAY』(四海兄弟 監督)など、良質なインディペンデント映画を世の中に送り出しているガチンコ・フィルムの最新作となる。
横浜・横須賀を舞台にした本作は、スタンダードサイズ、モノクロを基調に創られ、観客にどこか懐かしい映画の原風景を感じさせる作品となっている。
『アルプススタンドのはしの方』『銀平町シネマブルース』(城定秀夫 監督)『神田川のふたり』(いまおかしんじ 監督)などの話題作への出演をはじめTVなどでも活躍する平井亜門、『アカリとマキコ』(吉田岳男 監督)で「TOKYO青春映画祭」最優秀助演賞の峰平朔良の他、生沼勇(『蒼のざらざら』上村奈帆 監督)、神林斗聖(『スーパーミキンコリニスタ』草場尚也 監督)、日下部一郎、福本翔、本多正憲ら若手俳優のほか、バイプレイヤー・藤井太一(『マリッジカウンセラー』前田直樹 監督)が参加。
音楽は、ミス日本ドキュメンタリー映画『夢こそは、あなたの生きる未来』(小野篤史 監督)などの映画音楽を手掛けたコンドウヒロユキが担当。
自身も出演するとともに全編を通してコンドウの美しく切ない音楽が拡がっている。
『MOON and GOLDFISH』は、若手俳優たちの演技が光る音楽青春群像劇である。
鉄工所に勤めるシンイチ(平井亜門)が路上で歌うヒカリ(峰平朔良)、取り立て屋のヒロシ(神林斗聖)、工場で働くベトナム出身のグエン(生沼勇)とミシマ(日下部一郎)などの人生が交差していく。
第34回東京国際映画祭「アジアの未来」部門正式出品作品『誰かの花』(奥田裕介 監督)をはじめ、横浜の伝説のライブハウスのドキュメンタリー『FRIDAY』(四海兄弟 監督)、ゴスペルドキュメンタリー『GOSPEL』(松永大司 監督)『歌と羊と羊飼い』(四海兄弟 監督)、ミス日本ドキュメンタリー『夢こそは、あなたの生きる未来』(小野篤史 監督)などの製作・プロデュースを手掛ける。
監督:飯塚冬酒
脚本:四海兄弟
撮影:岩川雪依
録音:横田彰文
ヘアメイク:ayadonald
メイク助手:成美
衣装:大里綾子
制作:田村専一
スチール:塩出太志
助監督:遠山浩司 / 長澤秀和 / 野澤龍平
現場応援:原拓海 / 八木駿之介 / 町田智哉
歌唱指導:コンドウヒロユキ
プロデューサー:甲斐玲子
片隅に追いやられて生きている痛々しくヒリヒリする様な青春の群像劇だ。皆各々必死にあがいて、もがき苦しんで生きているのだが、たいていの者には明るい未来は想像出来ない。
中には必死に頑張って大学受験し大学に行く者もいるがはたして後に「希望」は待っていてくれるのだろうか(そうだといいが)。
虐げられてる者がより弱い者を見つけてガス抜きをする。
その構図はこの映画の小さな町工場でも同じだ。それに流される者、少数だがそれに抗うもの・・・・・世界の縮図を見ている様だ。
考えて見れば自分の青春時代を(もう60年以上前の事だが)観ている様でこちらの胸まで痛くなった。大方の観た人はこの映画の登場人物の誰か一人に自分が重なって来るのではないだろうか。
登場人物の一人一人が、演技を越えた生の言葉でぶつかり合い、気持ちよく伝わって来ました。
彼や彼女たちが、未来に向かって強く生きていく事を期待しました。
ラストのカラフルな衣装で歌う声に希望が湧きました。
壮年の新人監督が描く、若い二人の純情恋愛映画。日陰に咲く男女に未來という光は差すのだろうか?
働いたり勉強したり歌ったり。みんな必死に自分の居場所を探してる。マジメにやってるのに何かうまくいかない。ずっとガマンしてギリギリで生きてる。誰かと出会ってホンの少しだけ息がつける。その喜びが写ってる。
このモノクロームの輝きはどこから来たのだろうか。
スクリーンから、キャスト、スタッフの実直で素直な映画への思いが伝わってくる。
今まで何度も歩いた横浜橋商店街が全ての人の思い出になるマジック。
あの時が一番幸せな時間。その瞬間の色はどんな人にも夢のような色彩で心に残っている。
人物の姿勢が印象的な映画でした。
前屈みな姿勢とモノクロによる閉塞感。
その閉塞感にどこか共感を覚えながら、彩りが宿る瞬間を楽しみに観ていました。
自分自身に問いかけられてるかと思うシーンが二度ほどあり、ドキリとしました。
淡々と進む時間によって、ただただ日々を生きるということが叙情的な物語であることを突きつけてくる。
生きるのはこんなにも生々しいものなのか。息遣い、言葉、音の一つ一つに耳を澄まさずにはいられなくなった。
全ての登場人物が、ちゃんと街の中に本当に生きている。とても繊細で、美しい青春映画。
どこにも行けない人たちをコンドウヒロユキの音楽が包み込んでいる。
様々なところから集まっているのに、感情には同じように色がある。
モノクロームで淡々と綴られる誰かの時間。時々クロスする気持ち。時々笑顔。時々カラー。でも大部分は辛い。街は暗く空虚で、でもちょっとだけ優しい。
そして音楽だけが変わらずにそこにある。完全でなくても、いつまでも。
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